未分類

絵描き

「この人、絵とか描いとるらしいな?」以前、勤めていたタクシー会社で、僕が運行管理者をしていたころの話だ。夜遅く、事務所でひとり勤務割りを作っていたら、ひとりの運転手がやってきてそう言った。それは、最近入ってきた運転手のOのことを指して言って…

長い長い一週間

兵庫県には、トライやるウィークという、中2が職業体験をするための課外授業がある。うちの職場でも、毎年5人ほど預かっている。みなさんお察しの通り、トライやるウィークの担当者はその一週間、中学生につきっきりで、他のことが何もできなくなる。そして…

精神的外傷

痛みは突然やってきた。今日職場で、外の倉庫に向かう途中、僕はとっさに左足に履いていた靴を脱ぎ捨てた。あまりの激痛に、てっきり釘でも踏み抜いたものと思ったのだが、僕の左足の親指の先にはムカデがガブリとかぶりついていた。ちょうど小指2本分を足し…

授業参観

声はデカいし、やたらオーバーリアクションだ。何といっても全てにおいて芝居じみているのだ。キャラを作り込みすぎていて、見ていてしんどい。 その日は娘の授業参観日だった。一年生になったばかりの眩しい娘を学校で見れるのはうれしいものだ。僕は、ホー…

リベンジ

この頃、テレビ出演に、または林業従事に、そしてサーフィンや婚活の講師にヒッパリダコの我が(書くことの)師匠が教えてくれた “ ヨクヤキ ” を昨日初めてオーダーした。餃子の王将での話だ。いや、正確には二度目のオーダーだ。二週間くらい前に行った駅前…

立ち漕ぎ

今年に入ってから、風邪をこじらせてしまったり、寒風吹きすさびすぎたりで、ついついサボってしまっていた自転車通勤……今日は久しぶりに乗りましたよ。トレーニングのためもあり、片道約10kmの道のりをすべて立ち漕ぎで行くのです。やり始めたころよりも明…

おっちょこちょい

君は焼香の火を掴んだことあるかい?そうあのお通夜やお葬式の終盤に行う焼香の火だ。 僕はある。僕の目の前に立っていた喪主がギョッとしたのがわかった。本当にギョッという声も聞こえたんだ。砕かれたほうの線香をつまんでから、火のついたほうの線香へ入…

グリコ

じゃんけんして勝ったほうが階段を上ることができる遊びがあるじゃないですか?地域によってルールや呼び名は違うのかもしれないけど、私の育った地域では「じゃんけんグリコ」って呼んでたんですよね。あれ、小学生の頃、よく帰り道に歩道橋を使ってやった…

クリスマスの思い出

毎年、クリスマスが近づくと思い出すことがある。それは、まだ僕がサンタクロースの存在を信じて疑いもしなかったころのこと。ふと僕は不思議に思ったことがあった。うちには煙突がないのに、毎年どうやってサンタさんはプレゼントを届けてくれているのだろ…

絵本

今日はいつもと少し趣向を変えて、うちにあるたくさん絵本の中から、ツッコミどころ満載な絵本をいくつか紹介したいと思います。まずは『バイバイベイビー』ジャネットアラン・アルバーグ 作/佐野洋子 訳[文化出版局]から……ある小さな家に、なぜかひとりっ…

迷ったら……

「おおきくなったねぇ……男の子でしたっけ?」違っていた……その女性が連れている赤ちゃんは、女の子だった。どうせ間違えるのなら「女の子?」と言うほうが、無難だということに、その女性の寂しそうな横顔を見てから思い至った。だって、女の子に「男の子?…

靴屋

靴を買いに来たんだ。職場で履くための靴だから、別にどんなのだっていいんだ。いや、正確には違うな……どんなのだってよくはないよな。職場の中で履くだけの靴なので、普段履きにする靴を買いに行くときほど、気合を入れて買うつもりはない。なるべくデザイ…

塩ラーメン

2年に一度受けなければならない某資格者の講習会があり、神戸の灘区へやってきた。前日、同僚に講習会が行われる場所を聞かれ、「あぁ、あそこいくなら◯◯◯っていう塩ラーメン屋に行きや!」と言われていた。同僚は、わざわざそのラーメンを食べるためだけに…

モノマネ番組

いつも必ず観ているわけでもないのだが、モノマネ番組がけっこう好きだったりする。しかし最近、モノマネ中に背後からご本人登場が、当たり前になりすぎていないか? こないだやってたモノマネ番組なんて、テレビ欄を見て驚いてしまった。「ご本人が続々登場…

銭湯

昔、京都に住んでいた頃、四畳半のアパート暮らしをしていた。風呂トイレ共同、共益費込みで、なんと月12,000円だ。この安い家賃からも想像できる通り、かなりのオンボロアパートで、大家さんはまったくといっていいほど、管理に力が入っていなかった。共用…

土曜日の夜

大阪湾の泉大津フェニックスという埋立地で行われた “ OTODAMA音泉魂 ” という野外音楽フェスの会場からの帰り、大阪の梅田の外れでバスを降ろされたので、どうも方向がわからなくて道行く人に聞いた。 僕「すみません。阪神電車の駅はどこですか?」 A「え…

謙虚さの押し売りについて

謙虚さの押し売り from 魚民「ちょっと考えただけでも心配なことばかりです。」 っていうフレーズ、いらんよなぁ。 その後に続く、 「少しでもお気に召さない点がございましたならば、どうぞご遠慮なく当店の店長にまでお申し付けください。」 っていう言葉…

結婚式

ひさびさに結婚式に呼ばれて、香川県へ行ってきた。のだが、これまでにない、ある感情が芽生えていることに戸惑いを覚えた……あろうことか、式場にしなやかに入ってくる新婦と自分の娘の姿を重ねてしまったのだ。またある場面では、新郎と息子の姿を重ねてし…

休みの日

9月が来ると6歳になる娘に「最近おとうさん、休み多いなぁ?よかったなぁ!」と、言われた。思わず笑ってごまかしたが、実は休みの数は同じだ。別に増えてない。足の靭帯切れてるから、しばらくバイク乗りに行けてないだけだ。僕の膝に乗りながら「こっち…

オススメのメニュー

「遠くから友人が遊びに来たから、一緒にうまいもんを食いに行く。」 「会社の先輩から飯に誘われ、『場所はまかせるから』と言われる。」 これらの機会に、考えに考えて連れて行って、オススメのメニューまで伝えているのに…… 地元加古川名物のカツメシ屋で…

ちょっと聞くけど

ちょっと聞くけど、誰か釘抜き持ってないかな?ある?そしたらあとさ、懐中電灯も持ってるかな?ある?良かった。今からそれ持ってこのへんの神社の境内をくまなく探してきてくれへんかな?なにを?ってそりゃあれよ。藁でできたやつよ。多分、その藁ででき…

ホームセンター

仕事中に、作業服の上着を羽織ったままホームセンターに行くと、店員に間違えられることがある。 昔からよくあることなのだが、僕には腑に落ちないことがある。勤め先の作業服が、ホームセンターの店員が着ているっぽい深緑や超青い作業服であるなら間違えら…

待合室

「すみません。初めてなんですが……。」と、言いながら受付へ保険証を差し出そうとすると、僕がまだ喋っている最中だというのに彼女は説明を始めた。「コラレタラ、マズコチラノガメンヲゴカクニンクダサイ。ゲンザイジュウニバンメデ…………………オダシクダサイ。…

ダイエット

高校生くらいから結婚するまで、僕の体重はおおむね54〜55キロだった。背丈もないので、その頃の僕は華奢でひ弱な感じだったと思う。学生の頃にやってたスポーツもテニスであり、それはそれは白いポロシャツが似合う青年であった。 あれから約20年が過ぎ、気…

あるピザ職人の憂鬱

あるところにピザ職人のNがいた。Nは普段、サラリーマンをしながら家族を養っていたが、類稀な料理の才能があったので、時々イベントなどに駆り出されては、得意のピザを焼いて賞賛の言葉を欲しいままにしていた。N自身が深くピザを愛しているからこそ、きっ…

バイトくん

僕が京都でフリーターをしていたころの話。コンサートスタッフのアルバイトをやっていた。コンサートや芝居の舞台の仕込みからチケットのもぎり、開演中の館内警備そして舞台のバラシからトラックへの積み込みまでの手伝いを朝早くから晩遅くまで、一日中走…

テレビ番組

このごろテレビ番組を見ていると、観覧席から上がる「おーーーっ」という声。あれに、とても不愉快な気分にさせられる。 ……え?イマイチどんな状況かわかりにくいって?この、「おーーーーーーっ」は「おぉおおお」というような、驚いたときに発せられるとき…

サウナ風呂の楽しみ方

「サウナ」が好きだ。いや、正確には「サウナのあとに入る水風呂」がすきだ。サウナのそのアホみたいに猛烈な熱さを辛抱するのは、すべては水風呂に入るための儀式なのである。流れる汗と、のぼせる頭を限界ギリギリまで繰り延べて、もうダメだというところ…

袋のようなもの

いつも意地ばっかり張ってしまう僕だけど、昨日初めて心の底から素直に、本気で言うことができたんだ……「袋は要りません。」ってね。そのスーパーマーケットへは、家から一番近いということもあるので、仕事帰りなんかによく行くことがあった。僕はいつもそ…

言い訳

家のロフトに上がっていて、柱で足の小指をぶつけた。翌日起きたら、指が真紫色に腫れていた。あんまり痛いので夕方、病院に行ったら、骨にヒビが入っていると言われた。 ……とてもかっこ悪いので、こんな言い訳を考えてみた。 「実はオフロードバイクの練習…

みかんとりんご

それは職場での昼休みのこと。僕がみかんの皮をむいていると、先輩から、「あー、その白いところは、全部取らないほうがいいよ。食物繊維が豊富に含まれてるんだから!」と、言われた。よ、よけーなお世話だ。僕は何も繊維質を欲してみかんに手を伸ばしたの…

そこのムカつく交差点

仕事帰り、そこの新幹線下の交差点で……対向車が、左折する寸前に、いったん右に膨らんでから曲がろうとするのにムカつく。別に膨らまなくても余裕で曲がれる交差点だというのに!いや格好つけて、どうしても右に膨らんでから左折したいのなら、せめて他の車…

ミカンと蝶ネクタイ

君は見たことあるだろうか?弁当箱の中にみかんが入っているのを?「なんだよあるよそれくらい。」とか言わないで、最後までよく聞いてほしい。みかんといっても外の皮だけ剥いた丸ごとのみかんで、甘皮や繊維はそのままの姿なのだ。 弁当箱を開けた瞬間僕は…

憧れの新快速

「あーやってもうたっ!須磨まで来てしもうてるわ!」向かいの席で眠りこけていたサラリーマン風の男性が、電車が駅で停車した振動で目覚めるや否や大きな声を出している。平日昼間の大阪梅田駅へ向かう特急電車の中での一コマだ。男性は、開いたままのドア…

イベント

僕がある町の主催するイベントに出店者として参加し出して5年目になる。今年は数日前から雨の予報だったので憂鬱だったのだが、当日の搬入が済んだ頃にはなんとか雨も止んでくれイベントは多くの人で賑わった。僕の出店しているブースにも次から次へと家族連…

テーピング

約2ヶ月前、丸太で右手の親指の爪を挟んだ。紫色に鬱血した後、全体が白くなり、なんだか爪がじわじわ浮いてきたのでテーピングをして出来るだけ関わり合わないように過ごしていた。昨日、廃油で汚れたポリ容器を洗っていると、ふやけたテーピングごとポロリ…

コール&レスポンス

「みなさんどうかぼくらに力を貸してください!」 「そんなんじゃ足りない!もっと大きな声で!」 それらのセリフが主役たちの口から出るのは、その日すでに2回目だった。さきほどショーの中盤にも同じようなコールアンドレスポンスをステージ上から要求され…

双眼鏡ノススメ

その日、私にとって革命が起きた。双眼鏡の話だ。その日は息子の通う小学校の運動会だった。誕生日のプレゼントに、妻に買ってもらった双眼鏡を使ってみて驚いた。これまでのカメラを片手に持ち、やれ動画だのゴールの瞬間だのと立ち回っていたときには、決…

あなた

これまでに2度の水没にもめげずにいたあなたは、今朝ついに息を引き取ってしまいました。死因は……そう水没でした(涙) 1年前、あなたは夢前川のせせらぎに5分以上潜っていましたね?いつの間にか胸ポケットから滑り落ちていたあなたの不在に気付いた僕は、た…

エアコン紛争

※このブログはフィクションでもあるがノンフィクションでもある。登場する人物や団体は実在しないが、導き出した結論はすべて事実であり……いや、あなたにとってはフィクションに映るかもしれない。しかし、わたしにとってはノンフィクションであり、つまりあ…

書くことについて

“書くこと” の師匠から文章を褒めていただいた。1年前にブログを始めたのも師匠の影響だ。僕が勝手に師匠と仰いでいたのだが、その心の師匠が、「お前のブログはとてもおもしろい。」と言ってくれた。師匠はいつも僕のブログを楽しみにしてくれているらしく…

モミアゲ

俺がヘアースタイルを丸坊主にしだしてから約6年が経つ。18年前に酷い目にあってから、理容室に行くのには抵抗があった。かと言って美容室に行くのにもだんだんと面倒臭さが募り、ここんところは自宅で丸刈りにしていたのだ。生まれながらにしてモミアゲの薄…

コカコーラのJUNちゃん

昔お世話になった人から、久しぶりに誘われて飲みに行った。小料理屋で軽く御飯を食べてから、連れて行かれたスナックで“ コカコーラのJUNちゃん ”と呼ばれるカラオケの達人と出会った。 とにかく歌がうまい。 レパートリーは2000曲くらいあるらしい。焼酎の…

選挙

選挙のシーズンが来るたびに、僕には思い出す人がいる。あの人は今、いったいどこで何をしているのだろうか? その人の名は“馬場一郎” そうあれは確か、僕らが小学1年生のころ……双子の兄や近所の友達たちと自治会館の前の公園で遊んでいた。すると、突然あの…

ことわざ

『Det finns inget dåligt väder bara dåliga kläder (悪い天気なんてない、悪いのは服装だけ)』スウェーデンには、このようなことわざがあるらしい。つまり、雨が降ろうが風が吹こうが、外気温が氷点下に下がろうが、鼻水垂れようが、おしっこが近くなろう…

GP

GPが嫌いだ。奴らは隙を見つけては忍び寄ってくる。なぜあんなものがこの世に存在するのか……まったくもって理解不能である。いらないものランキング、ぶっちぎりで第一位である。いやもう40年間連続第一位のすえに殿堂入りである。しかし奴らは油断すると、…

声を大にして言いたいわたしは鳩が嫌いなのだから

わたしは鳩が嫌いだ。わたしの家の駐車場には屋根がなく、愛車の上へ、鳩にフンをされることがしょっちゅうある。駐車場の真上に位置する電線に止まっている鳩を見るたびにわたしは、「おまえかっ!? 」「それともそっちのおまえかっ!!」 と睨みつけてか…

新ルールの提案“ピンポン編”

ピンポンって面白いよね。卓球台なんてなくったっても大きめのテーブルがあればできるよね。あとはもちろんラケットとピンポン玉ね。ネットは使わなくなったビデオテープを並べるとちょうどいいんだよね。でもピンポンってさ。実力の差が顕著に現れるんだよ…

発表します

中学生になって、どんな部活に入るのかと思っていた息子のアラタくん。 なんと剣道部に決めたそうです。 ところで……7人家族で4人兄弟の末っ子としてこの世に生まれ落ちた僕は、常に油断も隙も無い弱肉強食の世界で育ちました。着せられる服は、いつもお下が…

短編小説『佐藤』

佐藤は平凡な大学生だった。佐藤は、どこにでもいるような顔をしていて、人からよく、親しみが持てる顔だと言われることが多かった。しかしそれは褒めているわけではなく大抵、「従兄弟に似ている」だとか、「中学校のときの同級生に似ている」だとかが、そ…