病院まで続く坂道をうつむきながら歩く僕の足取りは重かった。季節外れの風邪をこじらせた母が、入院してから早くも一週間が経つ。それにしても憂鬱だ。僕には好きな女の子がいた。同じ塾に通う和美だ。和美は猫っ毛で、笑うと八重歯がニョキっと出て可愛い…
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