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GP

GPが嫌いだ。

奴らは隙を見つけては忍び寄ってくる。

なぜあんなものがこの世に存在するのか……まったくもって理解不能である。

いらないものランキング、ぶっちぎりで第一位である。いやもう40年間連続第一位のすえに殿堂入りである。

しかし奴らは油断すると、じきに僕の側にやってくる。

時にさりげなく

煮物やチャーハンに添えられ、

時にはだいたんに

僕の大好きなカレーライスにまで潜り込んでくる。

GPが嫌いだ。

あの噛んだときに緑色の皮の中からプチッと出てくる風味が、たまらなく大嫌いだ。

GPご飯なんて最悪だ。

こんなに嫌いなのに、こないだお腹ペコペコのときにGPご飯で作ったオニギリしかないという状況に追いつめられた。グーグー鳴るお腹……背に腹は変えられないと、ついに僕は腹をくくったのだった。






そのオニギリに入ったGPをまるでスイカの種みたく扱ってやったわははははざまーーーーみろGPペッペッ!




そんなGPのことを僕は、かなり小さい頃から嫌いだった。嫌いすぎてほとんどまともに食べたことがない。通算しても10回前後しか本意気で味わったことがないだろう。幼き頃GPと出会った初期の初期に、「これ全然ダメな味だ。」と思って、それ以来ずっと丸呑み、または気付かれないように人の皿にこっそりGPを放り込んできた。

そうして僕は大人になった。ことあるごとにGP嫌いをネタみたいに言い続けていたので、食わず嫌いなままでもあった。だんだん周りからも「キミ、GP嫌いってさ、ちょっとかわいいと思いながら言ってない?」と思われているように、ふと感じたので、これはヤバイな、そろそろGP嫌いキャラ卒業するときか?と思いながら試しにひとつ食べてみた。そのとき僕は30過ぎていた。




思わず吐き出した。



噛んだらプチッと皮の中から溢れ出てくる風味は、相変わらず健在だ。食感が嫌いなのではないのだ。例えば同じ食感のイクラは食べれる。GPの青臭い風味が最悪なのだ。GPを噛み潰した瞬間、ブワッと一瞬で臭みが口中に広がり、どんな料理も台無しになってしまう。


やっぱりGPが嫌いだ。



ときどき僕の子供たちが「これ嫌い」、「あれ嫌い」と言い出すことがある。僕の妻は「頑張って食べなさい。」と言うが、「まぁまぁ誰でもひとつくらいは嫌いな食べ物があってもいいではないか。」と僕は言う。無理強いは良くないよ。これだけは食べられないという、その気持ちはすごく分かる。


たったひとつくらいは嫌いなものを認めてあげる懐の広さを僕は持っている。僕もGPの存在だけは我慢ならないのだから……。












……あ、そうそう










NJが嫌いだ。





しかし奴らは暇さえあればどこへでもやってくる。

なぜあんなものがこの世に存在するのか……まったくもって理解不能である。


肉じゃがにポトフに筑前煮……奴らは実に様々な料理に入り込んでくる。まったく遠慮を知らない奴らだ。

僕の大好きなカレーライスにまで潜り込んでくる。

あの色もいやらしい。赤でもなく、ピンクでもなく、中途半端な色合い。ウサギがNJを齧っている写真やイラストをよく目にするが、僕はこう思う。アホか?と……ウサギの愛くるしさ半減である。

シチューの日に、「NJ入れないで。」と頼む僕に妻は言う、「これがなきゃ彩りがねぇー。」と……彩りだけなら文句は言わないのだが、あの口の中に広がる風味が出しゃばりすぎなのである。どんな料理も台無しになってしまう。



NJが嫌いだ。

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